レシピ
海老の天ぷら
材料
- 車海老
- 適量
- 薄力粉
- 適量
- 揚げ油
(太白胡麻油3:太香胡麻油1の割合) - 適量
衣の材料(基本の分量)
- 冷水
- 1000ml
- 全卵(Lサイズ)
- 2個
- 薄力粉
- 500ml
衣の作り方
冷水と卵で卵水をつくる。卵白をダマなく溶きほぐすため、必ず容器に冷水を入れてから、全卵を入れる。
(円筒形の容器を使うと均一によく溶きほぐせるが、無ければボウルでOK)
菜箸4本を使い、全体を底の方から手早くしっかりと溶きほぐす。
卵白がきちんと溶けると、たくさん泡立つ。
上面に立った泡を取りのぞくと、サラサラの卵水が残る。
ボウルに④の卵水を500ml入れる。
(残りの卵水は衣の硬さの調整に使用。いくつも揚げるうちに素材にまぶした粉が衣に混ざって少しずつ濃くなってくるので、衣の状態を見ながら必要に応じて卵水を加えてゆるめる。)
薄力粉は卵水にサッと混ざるようあらかじめふるっておく。容積比で⑤の卵水と同割合の薄力粉を用意し、1/3量加える。
泡立て器を使って8の字を描いてやさしく、ササッと5回ほど混ぜる。
まだ表面に粉が残っているので、上からまんべんなく10回ほど軽くたたく。⑥から⑧を3回繰り返す。
(軽くたたくと粉が衣の中に沈む。粉をきれいに混ぜきる必要はありません。)
菜箸ですくうとタラーッとたれる、ごくゆるい状態の衣が完成。
(菜箸に粉のダマが少し残る程度がいい混ぜ加減。ダマがなくなるまで混ぜると余計なグルテンが出て軽さがなくなるので注意。)
揚げ油の準備
フライパンに太白胡麻油3:太香胡麻油1の割合で、高さ3㎝になるように入れる。火にかけてネタごとに必要な温度まで熱する。
(家庭で天ぷらを作る時は、底が平らなので揚げ油の温度を均一に保てるフライパンが最適。厚手のものほどよく、直径は26㎝くらいが揚げやすい。)
温度を確認する。菜箸の先端に衣をつけて揚げ油に落とし、衣がフライパンの底まで沈んだ瞬間にあがってきたら170~175℃。衣が底まで沈まずに途中で浮きあがってきたら180~185℃、すぐに油の表面で勢いよく散るようならば190℃目安。落とした衣は網ですくい取る。
(多くの野菜は170~175℃で揚げる。温度が高くなりすぎた場合は、一度火をとめて温度を下げる。)
海老の下処置
車海老の頭部の下を左手で持つ。
(活けの車海老がおすすめ。冷凍の場合は解凍後に表面の水分をペーパータオルでふき取る。車海老がなければ、ブラックタイガーでもOK。)
右手の親指を、背側の頭部と胴体の殻の間に入れて頭部をはずし取る。
きれいに頭部だけが殻ごと取れ、胸部の殻と前脚が身の下側に残る状態。
胸部の殻のつけ根部分に右手の親指の爪先を入れ、胸部を前脚ごとはずし取る。
(この脚は素揚げに使用。)
胴体の背側から背ワタが出ているので、そっと引き抜く。
尾部分の処理をする。尾には扇状に開く尾ビレと、その中心に硬い殻の尾節がある。
尾ビレを閉じ、先端を斜めに切る。
揚げている時に尾節の中の水分で油がはねないよう、包丁の刃先で尾節をしごいて中の水分を抜く。
頭側の1節目だけクルリと殻をむく。
尾に向かって順に残りの殻をむき、尾側の1節だけむかずに残す。
腹側に包丁でごく浅く4、5本斜めの切り目を入れる。
海老の天ぷらに欠かせない「のす」の下準備。曲がらずまっすぐに揚げるため、背側を上にして持ち、両手の人さし指と親指で強くつまんで4ヵ所ほど押す。
押した時にプチッとはじける感覚が指に伝わるのが力加減の目安。
揚げ方
揚げ油を180℃に熱する。菜箸の先端に衣をつけて落とし、底まで沈まずに途中で浮きあがってくる状態が目安。
海老の尾を持ち、薄力粉を身の腹と背の両側に軽くまぶす。
尾以外の部分を衣につける。
背側を下にし、身が曲がらないように揚げ油に入れる。(海老全体から泡がたくさん立つ。)
油がいたまないよう、散った衣はまめに取り除く。
転がすように数回返しながら揚げる。
泡が少なくなり、揚げ音も小さくなり、海老が上のほうに浮きあがってきたら、ペーパータオルを敷いた網に取り出す。(揚げ油から取り出す時はまだ中心は生だが、余熱でレアな状態になる。)
脚は薄力粉をまぶし、190℃に熱した揚げ油で素揚げする。菜箸の先端に衣をつけて落とすと、すぐに油の表面で勢いよく散る状態が目安。
Profile
こんどう ふみお 近藤 文夫 「てんぷら近藤」店主1947年、東京生まれ。東京・お茶の水「山の上ホテル」の「和食てんぷら山の上」から修業をはじめ、23歳で料理長に抜擢され20年以上にわたり勤めあげる。
1991年、銀座に「てんぷら近藤」を開業。魚介類一辺倒だった江戸前天ぷらに野菜を取り入れた天ぷら業界きっての風雲児。
- てんぷら近藤
- https://tempura-kondo.com/